上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
- 肘の外側が痛む
- 肘を曲げ伸ばしすると痛い
- テニスやゴルフをすると肘が痛む
- 外側上顆炎と診断された
- 肘の痛みが中々良くならない
上腕骨外側上顆炎とは?
上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)とは、肘の外側にある上腕骨外側上顆という骨の部分に付着する腱(特に短橈側手根伸筋)に炎症や変性が起きる疾患です。一般には「テニス肘」と呼ばれますが、必ずしもテニスをしている人だけがなるわけではありません。
🔍 主な特徴
項目 | 内容 |
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発症部位 | 肘の外側(上腕骨外側上顆)付近 |
原因 | 腕や手首の反復使用による腱の微小損傷・変性 |
好発年齢 | 30~50代(特に家事・手作業をよくする人) |
主な症状 | 肘の外側の痛み、手首を動かすと増悪、握力低下など |
外側上顆炎の一般的な治療法として
【1】保存的治療(まず行われる治療)
◉ 安静・負担軽減
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痛みの原因となる動作(重いものを持つ、手首を使う作業)を避ける
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動作の見直しや作業環境の調整が重要
◉ アイシング
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急性期(痛みが強い時)には氷で冷却し炎症を抑える
◉ 装具療法(バンド・サポーター)
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肘より前腕に巻くバンドで筋肉の動きを制限し、腱への負担を軽減
◉ 薬物療法
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消炎鎮痛薬(NSAIDs)の内服や塗布
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痛みが強い場合はステロイドの局所注射も考慮される(ただし繰り返し使用には注意)
◉ 理学療法(リハビリ)
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電気治療、超音波治療、ストレッチ、筋力トレーニング(痛みのない範囲で)
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前腕のストレッチや、肩・体幹の筋力強化も効果あり
上腕骨外側上顆炎は別名【難治性疾患】とも言われています。
🔹 上腕骨外側上顆炎が難治性疾患とされる主な理由
① 腱の変性(腱障害)であり、単なる炎症ではない
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慢性化すると「腱炎」ではなく「腱症(tendinosis)」という腱の変性が起こる
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炎症性の治療(アイシングやNSAIDs)が効きにくくなる
② 血流が少ない部位で、治癒が遅い
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外側上顆につく腱は血流が乏しく、自然治癒に時間がかかる
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組織修復が進みにくい
③ 手首の使いすぎ・負担の継続
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パソコン作業、料理、テニスなど、日常生活で避けにくい動作が原因になっている
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安静を保ちにくく、再発を繰り返すことが多い
④ 見た目に異常がなく、誤診や軽視されやすい
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レントゲンなどでは異常が出にくく、診断が遅れることも
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我慢しながら作業を続けることで悪化しやすい
⑤ 標準的な治療がない
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効果に個人差があり、万能な治療法が存在しない
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装具、注射、PRP、衝撃波など多様なアプローチが必要になることも
🔹 結果として…
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症状が「数か月~1年以上」続くことも珍しくない
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再発や慢性化によって生活の質が低下しやすい
当、整骨院は外側上顆炎に有効とされる体外衝撃波施術を提供♪
当、整骨院は外側上顆炎に有効とされている【体外衝撃波施術機器】を完備しております。
体外衝撃波治療(Extracorporeal Shock Wave Therapy;ESWT)は、強力な音響(圧力)波を体外から患部に集中させ、組織の再生や疼痛緩和を促す非侵襲的治療法です。主に整形外科やスポーツ医学分野で、慢性の腱症や骨代謝障害に対して用いられています。
🔹 外側上顆炎に対する体外衝撃波の有効性の理由
① 腱の修復を促進する
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慢性の外側上顆炎は「腱の変性(腱症)」が主な原因
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衝撃波により微細な損傷(マイクロトラウマ)をあえて誘導 → 修復反応(血管新生、成長因子の放出)が起こり、腱組織の再生を促す
② 血流改善
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衝撃波によって局所の微小血管が新生される(血管新生作用)
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血流が乏しい部位(外側上顆部)への栄養供給・治癒促進につながる
③ 疼痛抑制(鎮痛効果)
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神経の過敏化を抑える効果が報告されている
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衝撃波が感覚神経の閾値を上げ、痛覚過敏を軽減する可能性が期待
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サブスタンスP(痛みに関与する物質)の減少も一因とされる
④ 非侵襲的で副作用が少ない
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注射や手術と比べて身体への負担が少ない
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外来で繰り返し施行可能(通常は週1回、計6~10回が多い)
🔹 エビデンス(研究報告)
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ランダム化比較試験(RCT)でも、特に慢性外側上顆炎に有効との報告多数あり
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ただし、効果は年齢、性別、生活習慣により個人差があり、即効性がある方、複数回の施術で変化が出る方もあり様々。